第47回 2011年09月22日 

 

大化前代の土地制度と古韓尺--古墳時代に遡る土地制度--(新井宏)

 

大化改新後(または大宝令後)の土地制度である「町段歩制」に対して、それ以前の古代土地制度は「代制」が行われていた。この「代制」における1束代が23.1㎡で、朝鮮半島の「百済結負制」でも1束が23.0㎡と、両者が同一であることが判明した。「結負制」は、1束代が1量田歩(4.8m)四方の大きさで、1量田歩は18古韓尺と、古韓尺に基礎を置いている。大化前代の傍証資料としては、法隆寺建物群、出雲風土記の記述、終末期古墳などであるが、大型前方後円墳の計測値も量田歩によっているので、その導入は古墳時代にさかのぼると考えられるとの事であった。