第56回 2013年06月26日 

 

日本人のもつミトコンドリアDNA(第49回の再講演)(下山繁昭)

 

講演の前半は人類の世界的な移動について、後半は日本人のルーツ探しについて、ハプログループ(地域に特有のDNAのタイプ)を用いた分析結果の説明があった。ハプログループ分析から、現生人類はアフリカ人集団、アジア人集団、ヨーロッパ・アジア人混合集団に分けられる。アフリカ人集団が多くの変異を持つことから、アフリカ人の歴史は長く、現生人類はアフリカで生まれたと考えられるとのこと。日本人のハプログループ頻度について、中国東北部・朝鮮半島の集団と多くを共有し、南方系と北方系も存在することから、日本人のルーツはアジアの南北に起源を持つ、などであった。