第17回 2006年01月12日 

 

歴博の弥生時代遡上論について(新井宏)

 

放射性炭素年代法における暦年較正に関して、INTCALと東洋の間に「50~100年程度の差異があるかも知れない」と疑うべき根拠のあることを論理的考察および具体例で示した。このことによって、特にいわゆる「2400年問題」のある年代(弥生時代)では、数百年ずれてしまう可能性がある。したがって、少なくとも、両者の間に差異が無いことが証明されるまでは、学問的に慎重な態度をとるべきである、というのが講演の趣旨であった。