第24回 2007年03月15日 

 

X線による年輪の計測法(原田仁平)

 

講演ではX線の発見経緯・発生原理・諸性質とその応用についての解説があり、その中で「物質を透過する」という性質を使って東大生研の尾上研究室が立ち木の年輪の状況をX線CTで計測した例が紹介された。画像処理と組み合せれば、客観的で精度が良くしかも三次元的な年輪データが得られる。この研究は約25年前に行われたが、研究目的が森林内での立ち木計測であったため、装置の大きさや電源確保の問題があり、その後の進展がなかった。しかし、年輪年代法への応用という観点からはそのような問題はなく、今後の展開を検討してはどうかという議論があった。